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There Is No Place Like Home (我が家に勝るものなし)♪

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北九州小倉在住の  【ハウスキーピングDeux】のつぶやき

初夏のフランスへ~六日目(後半)~

中日はランチ前から夕食前まで、オーヴェルニュ地方のロングドライブを楽しんだ。

夫妻の次女の運転で高地の田舎をドライブ。
やまなみハイウェイのようなコースと言えば九州人はわかりやすいだろうか。
ヴェルヴェットグリーンの山肌が眼に心地よく清清しい。
私のリクエストで、まずシャンボン湖へ。
前回の6月、ビーチで肌を焼くように水辺でヴァカンスしていた人たちは、
さすがにこの気候ではおらず、閑散とした雰囲気に一瞬絶句した。
又行きたいと連れてきてもらって、感動するような言葉でも言わなきゃいけないんだろうけど・・・
借りた厚手のカーディガンの前を合わせ、雲に覆われた空を恨めしげに眺めるしか・・・;;;
しばらく湖沿いを歩いて、前回のビューポイントである、鴨たちが憩っている水辺まで来たときには、
ああ、ここからのビューに感激したんだった、と思い出しもした。
ちょっとホッとした。
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マダムは外出時は車椅子に頼るようになった。
ホントにフランスは石畳が多いし、道路事情は特にユニバーサルデザインとは遠いような気がする。

そうそう、ジヴェルニーで睡蓮の庭から美術館に行くにも、
地下の階段の上り下りが発生する。
「バリアフリーにはほど遠いですね」とツアー客のひとり。
「そんな難しい言葉わかりません。『段差』と言って下さいよ」
とフランス在住が長いガイドさんが反応していた。
”バリアフリー”って、今やうちの母親も会話の中で使える”日本語”なんだけどね。

オーベルニュ地方で一番大きなクレルモン・フェラン駅も、相変わらずエレベーターやエスカレーターがない。
前世紀に来た時は、街中で日本よりも車椅子の人を見かけて、
人々の意識も施しでなくさりげなく援助で、外に出やすいんだと思っていたのだが、今は逆の印象を受ける。
日本の街中で眼につく福祉がスピーディに飛躍したような。

福祉住環境コーディネーターの勉強をしたこともあって、
友人宅で二泊過ごしながら、この家も改善の余地がイロイロあるわ、と提案してみた。
「まず、階段は上がり下りにキツイんじゃないかしら。(段差は大きい)
パリのホテルみたいに、螺旋階段にして、中央にエレベーターを設置するのはどうでしょう?」
日本でホームエレベーターを付けている家を2,3軒知ってもいるしね。
「たかが一日に2,3度行き来するだけで心配ない」と笑う友人。
「じゃあ、次にトイレの便座はなんで冷たいの?
日本では暖かい便座がかなり普及しているけど」
「冬に来たことがないのかな。冬ではトイレ全体がセントラルヒーティングで暖かい」
「あらそう・・・じゃあ、もうおしまい」
「まだ他にあるだろう?」と鋭く突いてきた。
「えーと、じゃあ、三番目は同じフロアでの段差が気になります。
例えばキッチンから庭に出る時に、段差の半分の高さの台があるとマダムも出易いと思います」
「わかった。検討してみよう」と。
ま、終始笑顔での会話だったので、気には障ってないはず~(^_^;)

さて。
ドライブの続き。
次女が好きな町というベッス・アン・シャンディスというところで、ランチ。
私のリクエストに応えてくれて、夫妻と次女も「アリゴ」をオーダー。
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チーズ入りマッシュド・ポテトはほどよく塩味が効いていて、完食は私ひとり!

ここではブロカント市を開催していた。
Brocante:Secondhand Goods(中古品)
アンティーク(100年以上経った美術品)と言い切ってしまっていいのかはわからないので。
ただ、青空市と建物の中での市と分かれており、
友人はわかった上で建物の中の方で長居してたのかしら。かなりご執心。
結局何も買わなかったのだが、何点か金額をメモしていた。
値段表示のユーロは3桁を超えていた。
スタンダールの「赤と黒」の映画版で見かけたベッドウォーマーなぞ、
これはアンティークとはっきり言い切っていいだろう。
パンを焼くホットサンドメーカーというのがあるが、四角じゃなく丸くしたらそれがベッドウォーマー。
暖炉の炭を入れて、掛け布団の下に突っ込んで暖めるモノだ。
えーっとこれも3桁だったな。

「ウチにもアンティークがあるので、帰ったらいくつか見せてあげよう」と友人。
それがコレら。
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クリームやチーズを作るときの上澄みを取る道具らしい。大鍋用サイズね。
架けているのが古時計なのだが、これ又先祖代々伝わるモノで、作られた年”1871”の書き込みが。はぁ~
ネジを巻くのは、友人の日課でもある。
コレは胸のポケットに入れて持ち歩く習慣があった時のモノ。
ワインのティスティング用らしい。父から譲り受けたと言っていた。
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ミュロルという町では、革命記念日にちなんだお祭りをやっており、
レストランではスタッフたちが申し合わせたように、革命当時の衣装を着、
広場では貴族階級たちが社交に興じているところを、
民衆たちが蜂起して乗り込む・・・といったシーンを再現していた。
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(Y.F.)
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by seirisyunou-deux | 2012-08-01 07:27 | 旅(フランス)

by 藤崎 裕子