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北九州小倉在住の  【ハウスキーピングDeux】のつぶやき

「新解さんの謎」@赤瀬川原平

先日亡くなった、作家赤瀬川原平氏(1937-2014)。
生前一冊も手に取ったことがないのだが、
亡くなった直後に朝日の「天声人語」が触れていて、
興味を持ったので、5分後には北九州図書館にて予約した。

「電車の中で読むには禁物。
なぜなら『新明解国語辞典』の用例を列挙した、『新解さんの謎』は
思わず吹き出してしまう箇所が目白押しだから」とある。
ウチはその「新明解国語辞典」なのだ!
・・・というのは、「舟を編む」が面白かった、という記事でちょっと触れた。

次に、朝日の「Voice 声」欄にて、読者の声が掲載された。
「原平さんのすごいところは、いつも全力で面白いことを求めていたこと。」。
長女の出産中に病院の売店で当本を購入し、
帝王切開の傷をかばいつつ、あまりの面白さに悶絶する思いだったとのこと。

以前の職場で、本好きの同僚の「辞書なら新明解」に釣られて、
Amazonで第五版を購入したものの、それほど出番はない。。。
ネットの方が速いから、ってそれはその通りなんだが残念だな。

ページをめくるたびに、彼の反応に爆笑しつつ、
「それはないだろー(改訂版で更新・削除されているかも)」と辞書で確認すると、
やっぱりそのまま!

たとえば。
火炎」⇒「火炎瓶」に「かぞえ方:1本」とまである。
原平さんのコメントに
「何だか小学校の校庭で数えているみたいで、何とも微笑ましくも恐ろしく、
なかなかデヴィッド・リンチだ」。爆笑。
すなわち」⇒「玄関わきで草をむしっていたのが-西郷隆盛であった」って用例。
原平さんのコメントは、
「私はてっきり上野公園の入口の近くで銅像になっていると思っていたのに、
まさかこんな玄関わきで草むしりとは。いったい日本の将来はどうなる。
もうこうなってはいるが。」
そして次のページに西郷隆盛の写真。
「新解さんの謎」@赤瀬川原平_a0176188_8424177.jpg

こんな風に何気に挿入される、語彙の用例に関連する写真にも思わず吹いてしまう。
新入り」⇒「新しく・仲間(刑務所・留置場など)に入ること。また、入った人」って解釈。
彼のコメントは直接手に取って読んでみて下さい。笑えますからー

「新明解国語辞典」の編纂に携わった人たちがこれで通してしまう不思議。
そして後にトマソン芸術を定着させた彼の面白がり方で、辞書がクローズアップ。
ただ、あとがきに
「まあ会わんほうがええでしょう」で、新解さんと原平さんの会見はかわなかかったという。

ところで。
グーグルで【変なもの大集合】コミュをたまたま見つけた。
こういうのが原平流真髄?

(Y.F.)
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by seirisyunou-deux | 2014-11-12 08:48 |

by 藤崎 裕子