2011年 11月 17日
旅のよもやま話⑫
<イギリス~スケッチ前編~>
おとといソウルから帰って来たのだが、
ブログを見てくれている旅のお供から
「よく20年前の旅のこと覚えているよねぇ。メモ魔!」と
お褒めともからかいとも呆れとも取れるコメントを頂きました^^;;;
でも本屋に並ぶ、イラスト付き旅エッセイなんかに比べると、
全然内容が希薄。ディテールもあやふや。
★ハイランド地方★
スコットランドの高地を指す。
映画「炎のランナー」の主役のひとりであり、聖職者の息子エリック・リデルが、
ハイランドのアップタウンをマラソンの練習の地としている。
ストイックな環境の下、黙々とランニングしているその背景が美しい。
実際9月という季節柄、まだ荒涼とはしていなくて雄大で清々しかった。
★ネス湖★
拠点のインヴァネスにはドライブ初日に泊まったが、
随分最果ての地に来てしまった感があった。
この先トラックはどんな辺境の地まで走り続けるんだろう・・・と
ホテルのレストランの窓辺から過ぎ去る車を何台も目で追った。
ネッシーが棲むというネス湖も、
数十年前の最初の目撃写真がガセであったこともわかり、
今ネス湖は観光地として成り立っているんだろうかと心配になりつつウィキ見てみる。
そうか、ロマンやミステリーの象徴としての地位はまだ揺らいではいないのか。
★グレンコー★
インヴァネスという町ほど「泊まる」意志も強固でなく、
その日のドライブが終盤に差し掛かりそうな地で
B&B(Bed&Breakfast)を探しただけで、
それが偶然このグレンコーという村だった。
「もう二度と来ることができないかも知れない」と後ろ髪引かれる地。
1692年に起きた「グレンコーの虐殺」、
この哀しくも痛ましい出来事で歴史に名を馳せてしまった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/グレンコーの虐殺
「ハイランド」や「ハリー・ポッター」のロケもされたという。
雄大、ダイナミック・・・などと使い古された形容詞しか思いつかないが美しい。
霧に覆われた風景は、インドのガンジス河ほとりと同様”野辺”のイメージでもある。
★グラスゴー★
トイレを借りた(朝食の紅茶のお替りはコワイ;;;)交通ミュージアムも拾いモノで楽しかったが、
本命のKelvingrove Art Gallery and Museumという美術館へ。
レンブラントの傑作は旅行中で観賞できなかったが、
ダリの「十字架の聖ヨハネのキリスト」が見られた。これでノックダウ~ン。
まさに絵画にひれ伏したいとはこんな時の状態を言うんだろうな。
キリストは常に見上げるものだと思っていた。
ところがこれはキリストを下に見ている。
キリストを含む全世界を見下ろす神と同じ視点に立つ。
神々しい光の色と水の青と空の青の抑えた色調だが、
この逆転の構図、すごいインパクトだ。
ブルブル震えながら泣いた。絵画で泣いたことなんて多分これだけ。
(Y.F.)
【ハウスキーピング Deux】
おとといソウルから帰って来たのだが、
ブログを見てくれている旅のお供から
「よく20年前の旅のこと覚えているよねぇ。メモ魔!」と
お褒めともからかいとも呆れとも取れるコメントを頂きました^^;;;
でも本屋に並ぶ、イラスト付き旅エッセイなんかに比べると、
全然内容が希薄。ディテールもあやふや。
★ハイランド地方★
スコットランドの高地を指す。
映画「炎のランナー」の主役のひとりであり、聖職者の息子エリック・リデルが、
ハイランドのアップタウンをマラソンの練習の地としている。
ストイックな環境の下、黙々とランニングしているその背景が美しい。
実際9月という季節柄、まだ荒涼とはしていなくて雄大で清々しかった。
★ネス湖★
拠点のインヴァネスにはドライブ初日に泊まったが、
随分最果ての地に来てしまった感があった。
この先トラックはどんな辺境の地まで走り続けるんだろう・・・と
ホテルのレストランの窓辺から過ぎ去る車を何台も目で追った。
ネッシーが棲むというネス湖も、
数十年前の最初の目撃写真がガセであったこともわかり、
今ネス湖は観光地として成り立っているんだろうかと心配になりつつウィキ見てみる。
そうか、ロマンやミステリーの象徴としての地位はまだ揺らいではいないのか。
★グレンコー★
インヴァネスという町ほど「泊まる」意志も強固でなく、
その日のドライブが終盤に差し掛かりそうな地で
B&B(Bed&Breakfast)を探しただけで、
それが偶然このグレンコーという村だった。
「もう二度と来ることができないかも知れない」と後ろ髪引かれる地。
1692年に起きた「グレンコーの虐殺」、
この哀しくも痛ましい出来事で歴史に名を馳せてしまった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/グレンコーの虐殺
「ハイランド」や「ハリー・ポッター」のロケもされたという。
雄大、ダイナミック・・・などと使い古された形容詞しか思いつかないが美しい。
霧に覆われた風景は、インドのガンジス河ほとりと同様”野辺”のイメージでもある。
★グラスゴー★
トイレを借りた(朝食の紅茶のお替りはコワイ;;;)交通ミュージアムも拾いモノで楽しかったが、
本命のKelvingrove Art Gallery and Museumという美術館へ。
レンブラントの傑作は旅行中で観賞できなかったが、
ダリの「十字架の聖ヨハネのキリスト」が見られた。これでノックダウ~ン。
まさに絵画にひれ伏したいとはこんな時の状態を言うんだろうな。
キリストは常に見上げるものだと思っていた。
ところがこれはキリストを下に見ている。
キリストを含む全世界を見下ろす神と同じ視点に立つ。
神々しい光の色と水の青と空の青の抑えた色調だが、
この逆転の構図、すごいインパクトだ。
ブルブル震えながら泣いた。絵画で泣いたことなんて多分これだけ。
(Y.F.)
【ハウスキーピング Deux】
by seirisyunou-deux
| 2011-11-17 07:32
| 旅(イギリス)