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北九州小倉在住の  【ハウスキーピングDeux】のつぶやき

絵画「描かれた女たち」・小説「薄暮」

昨日、リバーウォーク5Fの北九州美術館分館に
描かれた女たち」を観に行った。
画家たちの年表一覧を見れば、
19世紀の画家から、1980年生まれの画家まで。
近代から現代までのあらゆる階層の女たち。
泰然と微笑む貴婦人もいれば、働く農婦もいれば、幼い子もいる。

久しぶりに硲伊之助(はざま いのすけ)氏の絵画と対面した。
南仏ニースでひょんなことから、彼の妻だというフランス人アデリアの
地中海を見渡せる絶好の場所のゲストハウスに泊まらせて頂いたことがある。

Wikiにも記述
のある、「1928年、ロゾラン・アデリア・エルビラ(イタリア系フランス人)と結婚。」の当人。
なのでこの画家の名前は特別な想いがあり、
後日、加賀を旅した時に「硲伊之助ギャラリー」にも足を伸ばしたのだった。


ここ数日、篠田節子氏の「薄暮」を読んでいて、今日読了。
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偶然だが、テーマは「絵画」。
美術雑誌で長年編集に携わって来た主人公が、
埋もれていた郷土画家に光を当てるというストーリー。

しかし篠田節子氏らしく、キレイ事ではない絵画売買の裏事情や
「孤高の画家」の生涯も実は生臭かった・・・と、まるでどこぞに存在していた
かの如く描写している。
「インドクリスタル」もそうだが、あの分厚い長編を飽きさせない筆力はすごいなー

その中から抜粋ふたつ。
絵を買う方は少ないけど、プロ、アマ含めて描く方は圧倒的に多い
亡くなった後、処分に困った遺族が自治体(公共の美術館)に持ち込んで来るので、
自治体も倉庫に仕舞うしかなく、埋もれて行く運命に。
以前は絵描きの『名前』で買ってたけど、(略)目が覚めたね。
絵っていうのは自分の気に入ったのを買って、自分で楽しむものだって

贋作つかまされる苦い経験を経た人のコトバ。

絵のビハインドストーリーは当然ながらある。
値がつけば大いなる遺産だけど、
そうでなければ処分に困る置き土産でしかない。
映画「モンパルナスの灯」では、
モディリアニ(ジェラール・フィリップ)の死を確認した後、
画商(リノ・バンチュラだったのよねー♪)が妻ジャンヌ(アヌーク・エーメ)の元を訪れ、
「これも買います、あれも買います」と絵をあさるラストシーンだった。
(妻の自殺までは描写なく)
画家の死後は絵の数が増えることもなく、価値が生まれる。
ここに目を付けた画商は東西あちこちにいるんだろうな。

フランスではゴッホ、ルノワール、マティス、コクトー、ピカソ、シャガール、セザンヌ、モネ・・・
と本物の絵に出会う旅をしながら、頭から離れなかったのは彼らの生き様だった。
表面的な芸術魂の裏に、醜い欲望や争いなどが渦巻いている。

で、昨日目にした、90点近い「女たち」の中には、
まるで好みに合わない絵画もある。これでプロ?などど何様な想いも抱く。
それでも画家の略歴にはどこぞに留学して、何々賞を受賞して。。。
どんな箔がついたかより、自分の眼を信じることなんだな。


最後に展示されていた「女たち」の中のベスト1を投票してきた。
私は一目ぼれの森本草介氏の「微睡の時」に一票。
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精密画のようであり、写真のようであり、肌の皺も含めた美しさに。
去年の10月に亡くなられたばかりだった。78歳。
相方は岸田劉生氏の「麗子十六歳之像」に一票。
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眼力がいいんだって。

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by seirisyunou-deux | 2016-01-17 11:06 | 画展・舞台 | Trackback(1) | Comments(0)